2019/10/22

鉄葎(カナムグラ)茶
10/22/2019

鉄葎(カナムグラ)茶

畑の隅に繁茂している雑草、カナムグラ。強靭なツルと、全体に生えている硬いトゲが厄介なこの植物ですが、どうやら「葎草(りつそう)」という生薬にもなる有用植物とのことなので、お茶にして飲んでみました。(過去の野草茶シリーズ) カナムグラはアサ科カラハナソウ属の一年草です。つる植物で、鉄(かね)のような強靭なつるをもっているのが名前の由来だそうです。また、「葎(むぐら)」は広い範囲で生い茂るつる植物を指す語です。 つるの表面には、小さく硬い棘が無数についており、これで周りの植物などに絡みつきながら繁茂していきます。つるはとても硬く、なかなか切れないため、迂闊に素肌を晒してカナムグラの藪に突っ込むと擦り傷が沢山できます。刈り払い機で草刈りをする際も回転場に巻き込んでしまうので、畑に生える雑草としてはなかなか厄介な植物です。 ...

2019/10/21

赤紫蘇で簡単調味料、ゆかり作り
10/21/2019

赤紫蘇で簡単調味料、ゆかり作り

畑で栽培する作物の中でもとりわけ作るのが簡単なシソ。一度畑に蒔いて栽培すると、翌年以降、特に何もしていなくても雑草と競い合うようにどんどん生えてきたりします。また、種子も適当にばら撒いているだけでも元気に育つというタフ作物です。今年も例によって畑の意図せぬ場所から沢山のシソが生えました。せっかくなので、保存食?調味料?の、ゆかりを作りました。 シソはシソ科シソ属の一年生草本です。シソ科のわかりやすい特徴は茎の断面が四角いこと。以前野草茶を作ったカキドオシやヒメオドリコソウもシソ科です。 シソは中国が原産の植物で、漢字で書くと「紫蘇」となります。中国の三国時代の話で、蟹による食中毒で瀕死になっていた若者に名医がシソを薬草として与えたらたちまち元気になったというものがあるようで、シソに蘇るという字が含まれているのはこのためです。シソには殺菌・防腐作用や魚介類の寄生虫アニサキスの殺虫効果もあるということで、刺身のツマに使うのはとても合理的です。 葉を採集 梅干しを漬ける際に出た梅酢 梅干し作りの際、梅と一緒に赤シソを漬けると、梅のクエン酸とシソの色素が反応して赤く綺麗に発色をするため、色付けにもよく使われます(防腐効果の意味もあります)。ゆかりは、梅干しつくりで一緒に漬けた赤しそを乾燥させて、塩と混ぜて作ります。ただ、今年の梅干しはシソを使わずに漬けてしまったので、今回は以前取っておいた梅酢にシソを漬けこんで作ります。梅酢は塩分がしっかり効いていれば長期間の保存が効くので、置いておくといつでもゆかりが作れます。 ビニール袋の中で梅酢に葉を漬けこみます クエン酸に反応して綺麗に発色 梅干し作りは梅を梅酢に一か月ほど漬けこみますが、今回はシソのみなので、2週間ほどで引き上げ。もっと早く引き上げてもいいかもしれません。 食品乾燥機にラップを敷き、乾燥 パリパリになればOK...

2019/10/18

余った人参の保存 切干人参
10/18/2019

余った人参の保存 切干人参

比較的買ったり収穫してからも日持ちがする作物、人参。とはいえあまりに長くおいておくとふにゃふにゃのシワシワになってしまいます。かといって畑に植えっぱなしにしてもとう立ちしたり、それに伴って中心部が硬くなってしまいます。 職場の畑にも人参がたくさんできており、丁度そんな状況なので、いくつか保存するために切干人参を作りました。 収穫した人参 一番形がきれいだったもの 畑でとれた人参は形のきれいなものばかりでなく、割れていたり、二股になっていたり、こぶがあったりします。畝の耕起が足りず、硬い土の塊があったり、石ころがあったりすると二股に割れてしまったりします。ほかにも未熟な肥料が土に馴染んでいなかったり、化成肥料が直接触れるようなことがあってもそうなってしまうそうで、いずれにしても時間をかけた丁寧な土作りが大切なようです。 葉を落として きれいに水洗い 洗った人参は、皮をむいて、ひたすら千切りにします 切った人参は食品乾燥機へ。 天気が良ければ日中に干し網で数日干してもできます。いずれにせよちゃんと水分が飛んでいることを確認しないとすぐにカビてしまいます。 完成 ...

2019/10/15

銀杏の採集と下処理
10/15/2019

銀杏の採集と下処理

紅葉も少しづつ進み、秋らしさが増すこの頃。イチョウの木の眩しいほどの黄葉までは、まだ少し時間がありそうですが、それに先立って現在木には大量の銀杏が実っています。この時期になるとポトポトと路上に落ちて、独特の匂いでその存在を主張してくるため、街路樹としては厄介者扱いされる事もありますが、銀杏(ギンナン)自体が好物だという人は多いのではないでしょうか。 そんなわけで近くにある大きなイチョウの木へ銀杏の採集に出かけました。 近くにある大きなイチョウの木 学校の理科でも習いますが、イチョウは裸子植物です。銀杏はいかにも種子が子房に覆われている被子植物のようですが、果肉のように見える部分は実は種皮が厚くなったもので果肉とは似て非なるものだそうです。 落ちている銀杏 果肉のように見える黄色い種皮も含めて全体が種子なのだとか。...

2019/10/12

畑作2019 固定種ミニトマト・ピーマンの採種
10/12/2019

畑作2019 固定種ミニトマト・ピーマンの採種

今年の畑作、夏野菜畑もそろそろ片付けということで、固定種作物の採種をやっています。今回は、先日のポンデローザトマトに引き続き、ステラミニトマト、さきがけピーマンの採種をしました。 ステラミニトマト 袋に記載されている採種法によると「完熟果から種をもみだし、ポリ袋などに入れて2,3日発酵させ(途中水を入れると発芽してしまうので注意)、水洗して沈んだ種を新聞紙に広げて半日陽に干し、日陰で十分乾燥させる。」とのこと。 包丁で半分ほど切り込みを入れて 指で強く摘まむと、中の種が綺麗にもみ出せます。 ポリ袋に入れ、常温で発酵させます 3日後。発酵によりガスが発生して袋がパンパンに。 ポンデローザトマトの採種でもそうでしたが、発酵させることでトマトの種の周りにあるゼリー状の果肉?がシャバシャバにな...

2019/10/11

信州名物 蜂の子佃煮の作り方
10/11/2019

信州名物 蜂の子佃煮の作り方

先日のイナゴの流れで、以前住んでいた信州で食べた蜂の子の食べ方・調理法について紹介します。昆虫食全般の話については以前触れたため割愛します。 蜂の子は読んで字のごとく、蜂の幼虫です。採集の対象になる蜂の種類はだいたいクロスズメバチですが、オオスズメバチやミツバチ、アシナガバチなどもその対象になることがあるようです。 クロスズメバチ(Wikipediaより) クロスズメバチは地中に巣を作るので俗に「地蜂(ジバチ)」とも呼ばれます。以前、夜に隊列を組んで山狩りをしていた際に前の人がこのジバチの巣を踏んでしまい、飛び出してきたジバチに首を刺されまくったことがあります。スズメバチと名前はついていますが、毒は大したことがなく、ちょっとチクチクする程度で済みます。蜂の子にする蜂の中では味が随一とのことですが、採集の危険性が比較的低いことも食...

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