垣通し(カキドオシ)茶
パーコレーターを使い、その辺で採ってきた野草で茶を淹れるシリーズ、今回は垣通し(カキドオシ)です。
カキドオシはシソ科カキドオシ属の多年草です。茎が地面に這うように伸び、所々根を下ろしつつ伸び広がっていきます。垣根を通り越して広がっていくことから垣通しの名がついたそうです。シソ科ということで、茎の断面は四角形、葉や茎をもむと清涼感のある香りがするのは、以前お茶にしたヒメオドリコソウと同様です。
日本のみならずヨーロッパでも古くから民間薬として親しまれてきた歴史があるようです。
今の時期はかなり地面に近いところにへばりつくように群生しているので、一瞬「チドメグサ?」と見間違います。葉っぱのテカリ方が違いますが、葉の形は遠目にはよく似ている気がします。
チドメグサ(Wikipediaより)
ちなみにチドメグサは、葉に含まれる成分に収れん作用があり、止血に効果があることからこの名がついたようです。これもまた野草茶にできるとのこと。
炒った葉をパーコレーターのストレーナーに入れ、抽出します
炒る際はミントのようなスーッとする香りがあります。カキドオシにはリモネンという芳香成分が含まれているようなので、そのせいかもしれません。リモネンにもD-リモネンとL-リモネンがあり、D-リモネンは柑橘類に、L-リモネンはハッカなどに含まれるようです。ハッカも同じシソ科なので、おそらくカキドオシに含まれるのはL-リモネンでしょう。
淹れている時も湯気からは、葉を炒ったことによる香ばしい香りの中にミントのような香りが感じられます。
淹れたお茶からは何だか嗅いだことのある茶の香りがします。嫌なにおいではありませんが、薬っぽい野草茶の香りです。思い出せません。
味は苦みのないセイタカアワダチソウ茶?後味はスーッと清涼感のある感覚でさわやかです。口の中に長ったらしく味が残らない上に、味自体も苦みだったりのクセがなく、飲みやすいです。甘さはありません。
効能はというと、利尿作用や消炎作用、鎮咳、強壮、体の各所の結石除去など。また、血糖値を下げる事でも有名らしく、糖尿病への効果も期待できるとか。参考までに。
糖分を摂った際の血糖値上昇を抑えられるということは、つまり日常的にカキドオシ茶を飲んでいれば、普段の食事を簡易的に低GI化できるということでしょうか?血糖値の上昇を抑制できるならばインスリンの分泌も同様に抑えられるはずなので、脂肪や筋肉の合成が抑えられるはずです(最近の研究ではインスリンが筋肉の合成を促進する事に疑問を持つものもあるようですが)。もしそうだとすれば除脂肪なんかを実践している方などにもうってつけなのではないでしょうか。
驚きの効能を持つ野草たち、そこらにいっぱい生えているからと言って侮れないものばかりです。これからの健康の秘訣は皆さんの足元にあるのかもしれません。
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