銀杏の採集と下処理
紅葉も少しづつ進み、秋らしさが増すこの頃。イチョウの木の眩しいほどの黄葉までは、まだ少し時間がありそうですが、それに先立って現在木には大量の銀杏が実っています。この時期になるとポトポトと路上に落ちて、独特の匂いでその存在を主張してくるため、街路樹としては厄介者扱いされる事もありますが、銀杏(ギンナン)自体が好物だという人は多いのではないでしょうか。
そんなわけで近くにある大きなイチョウの木へ銀杏の採集に出かけました。
近くにある大きなイチョウの木
学校の理科でも習いますが、イチョウは裸子植物です。銀杏はいかにも種子が子房に覆われている被子植物のようですが、果肉のように見える部分は実は種皮が厚くなったもので果肉とは似て非なるものだそうです。
果肉のように見える黄色い種皮も含めて全体が種子なのだとか。ということで、裸子植物のイチョウは分類としてどちらかと言えば針葉樹にカテゴリーされるそうです。葉の様子を遠目に見ていると広葉樹のように見えますが、実は違います。
落ちている銀杏
採集
例によって銀杏は独特の匂いを発しており、皮膚につくと匂いがとれません。また、かぶれの原因にもなるので、ゴム手袋をして採集しています。
沢山採れました
採るのは楽しいですが、食べられる状態にするにはこの黄色い外種皮を何らかの方法で綺麗に取り除く必要があり、これが難関です。調べたところ、一つは採ってきた銀杏を水につけて(初めから柔らかいときはつけなくてよい)、柔らかくしてから一つ一つ手で剥いていく(臭い)方法。剥いたら最後に仕上げで水洗いをし、乾燥させて完成です。
収穫ネットに移す
もう一つは収穫ネットやドンゴロスなどの網状の袋に入れて土に埋める方法です。土に分解されるまで1か月ほど埋めておかなくてはいけないそうで、時間がかかりますが、放置で勝手に処理ができることや処理の際の匂いなどを抑えられるというメリットがあるとのこと。今回はこの土葬方式でやってみることにしました。
目の細かいネットと粗いネットに分けて入れ、分解される速度の差を観察します
ちなみに近くに住んでいる酪農家さんは、いらなくなった飼料攪拌機に大量の銀杏を投入して処理しておられました。便利。また、銀杏を入れたバケツに水を張って、ハンディの電動攪拌機で撹拌して種皮を取り除く方法もあるようです。
畑に穴を掘り、そこに入れます
埋葬。一か月後にまた会いましょう。
この土葬方式は調べてみると、「土に分解させて種皮を無くす」以外に「種皮は分解されきらず結局は手で剥く羽目になる」とか、「匂いを抑えながら種皮を柔らかくするための処理」など、色々な情報があります。が、実際に埋めて処理をした人の詳しいレポートはあまり見かけず、実際の所どれが本当なのかよくわかりません。昔から行われている方法のようですが、どんな結果になるのか、楽しみです。
OK
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