塩作り
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本日は、普段お世話になっている塩炊き小屋の手伝いに行きました。そこまで頻繁に行くわけではないですが、かれこれ今年で6年になります。塩は調味料として、保存食の要として、そして体の成分として欠かせないものであるため、自給の大きな柱の一つでもあります。
家康の側室、お梶の方が、「この世で一番おいしいものとまずいものは何か」と家康に問われ、「この世で一番おいしいものは塩であり、また、一番まずいものも塩であります」と答えたという逸話があります。塩は、文字通り塩梅一つで食べ物の味を最高に美味しくも、まずくもできる、魔法の調味料なわけです。
塩の道 千国街道
また、塩と言えば塩の道というものがあります。例外もありますが、塩は基本的に海辺でしか作ることのできないものなので、海から山間部に塩を運んだ生活の道が「塩の道」という名で全国色々なところに残っています。(ただ、シルクロードで絹以外の交易品も多く行き来したのと同様に塩の道も塩を運ぶ以外にも様々なものが運ばれていました。)自給旅で歩いた千国街道も塩の道の一つですが、千国街道の場合は日本海側で作った塩だけでなく、はるばる瀬戸内から北前船で運ばれてきた塩も運んでいたそうです。
そんなわけで、普段やっている塩炊きの工程を簡単に紹介します。
塩炊き小屋からの眺め
塩炊き小屋
海水を溜めておくタンク
まず、エンジンポンプで海水をタンクに汲み取ります。今日聞いた話では満月の日と新月の日に汲んだ海水では塩の出来が違うとのこと。潮の加減で塩分濃度や含まれる成分が変わるのでしょうか。
塩炊き窯
二つの塩炊き窯を使って塩を炊いていきます。両方の窯を同時に使うのですが、右側の窯の役割は主に海水を沸騰させ、塩分濃度の高い「鹹水(かんすい)」を作ることです。鹹水ができるころには左側に入れておいた海水も鹹水になっているので、右の窯の鹹水を左の窯へ移し、二窯分の海水を一気に炊き上げて行きます。
薪の炎で炊き上げる
薪
薪は、解体業者から、家屋などの解体時に出た木材を頂いてそれを焼いています。
くさびを打ち込んで割ります
どれも太いものばかりなので、基本的にくさびで小割りにしないと使えません。また、使われている材木もスギなどの素直なものばかりでなく節だらけのマツなどもあったりして、真っ直ぐ割れず苦戦するものも多数です。
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