シュールストレミング実食 味・におい・食べ方etc.
先日購入した、シュールストレミング。世界最臭として名高い食品の実力はどれほどか気になるところ。また、世界で一番臭い食べ物ということはつまり、においに関して人間が「これは食べ物」と認識できるラインの限界を体験できるということであり、自分の中に新たなモノサシができること請け合いです。そう思えば6000円はそんなに高くないような気もします。シュールストレミングはコト消費。
シュールストレミングはスウェーデンの発酵食品で、ニシンを塩水に漬け発酵させたものです。ニシンが豊富に獲れたものの製塩に向いていない土地柄、ニシンを塩漬けし流通させるにあたって塩が足りず、節約のため薄い塩水にニシンを漬けて保存したのが発祥とのこと。薄い塩水では発酵が徐々に進んでしまい、結果発酵食品となったということらしいです。
自作くさや液でくさや作り
そんなスウェーデン版くさや、シュールストレミングの味・においやいかに。
ビニール袋・ビニール手袋を駆使して開けます
シュールストレミングは缶の中でも発酵が進んでおり、その際に発生したガスで缶の内圧が高まっているので、開缶時に中の汁(臭い)が噴出します。これは、滅菌処理などを行わないまま缶詰にし、中で嫌気発酵が進むからなのですが、この滅菌処理が行われていないという点でシュールストレミングは日本では缶詰と認められないとのこと。
袋の上から缶きりで蓋を切りはじめます
特に日本の気候では常温でシュールストレミングを保存するとどんどん内部の発酵が進んで、最終的にはニシンの身が溶けて無くなってしまうとのこと。缶に入ってはいますが、要冷蔵食品です。
蓋に穴が開くと「シュー」という音と共に勢いよくうすピンク色の液体が噴出
御開帳
なお、食べる時は、ふかしたジャガイモや、トマト、タマネギ、またクラッカーやパン、チーズやバター、サワークリームと一緒に添えて食べるのが伝統的な食べ方とのこと。今回はマッシュポテトとセロリを準備
実食
シュールストレミングをおかずにご飯を食べるような感覚で、ちょっとかじって、マッシュポテトを食べるという食べ方で食べました。食べるまでは臭いですが、口の中に入れてからは臭さは気にならなくなり、代わりに塩辛さが口中に広がります。塩辛すぎて一度に沢山は食べられませんが、添えて食べる物とのバランスが取れれば塩辛さが低減され、うまみが感じられます。イカの塩辛のような味です。
本当は細かく切って少量ずつ添えて食べるのが良いようです
しょっぱすぎるので単体で食べるのはきついですが、添えて食べるものが充実していれば十分おいしく食べられるように思います。(現地の人はスピリッツで洗ってから食べるとのことで、代わりに水洗いして食べましたがそれでも塩辛かった)また、食べるなら人数は5人以上がオススメです。ぼくは3切れ半ほど食べましたがとにかく塩辛すぎてそのあと喉が渇いて仕方ありませんでした。缶には10切れちょっとくらい入っているので、一人1~2切れで十分と考えるとその程度の人数が妥当です。
今回は職場の誕生日会で多人数で食べたのが幸いでした。
確かに臭かったシュールストレミング。その味とにおいを身近なもので例えるなら、「バキュームカーのにおいのする滅茶苦茶しょっぱいイカの塩辛」です。
食べられないほどだろうか?と思っていましたが、なんとかぼくの頭は食べ物と認識してくれました。以前くさや液や、くさやをさんざん触っていたのがクッションになったかもしれません。
ちなみにくさや液はものすごい抗菌作用があることで有名です。塩分もあって抗菌作用も兼ね備えているスーパー保存リキッドに浸かっているくさやも、シュールストレミングのように干さず焼かずでも食べられるような気がしています。
OK
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