柿渋を仕込む
今年度は行っていないのですが一昨年と一昨々年の夏の終わりに、柿渋仕込みをやりました。
柿渋とは、青く未熟な柿の果汁を発酵させたもので、日本でも昔から農山漁村の生活の中で塗料・染料、薬として用いられてきました。最近は石鹸や歯磨き粉などの商品でも柿渋の成分を利用したものが見られます。
仕込んだ当時は特にこれといった明確な目的があったわけではないですが、仕込んでからの熟成にもある程度時間がかかるとのことだったので、熟成させながら用途を考えようと取りあえず仕込んでみたのでした。
まずは未熟な柿を採集
柿渋の要は「柿タンニン」と呼ばれる渋の成分なので、作るためには渋柿を用意します。渋柿に含まれるタンニンも時期によってその濃度が違うので、濃度がピークになる8月~9月頃に青い未熟な柿を収穫します。柿の品種によっても渋の強さは違うようで、よく使われるのは天王柿・山柿という小ぶりの柿です。今回は色んな所で渋柿を集めてきたので品種が入り混じっていますが、一部山から採ってきた山柿も入っています。
ちゃんとした作り方は細かい手法があるのかもしれませんが、ぼくの作り方は簡単。
木槌で砕く
まず採ってきた柿を砕きます。はじめて仕込んだときは柿を包丁で細かく切ったり、ハンマーで砕いたりしましたが、2回目は小割りにした柿を山水といっしょにミキサーにかけました。
本当はもっと細かく砕いた方がいいと思う(2回目以降はミキサーを使いました)
細かく砕いた渋柿を樽か何かに入れて、そこにヒタヒタになる程度に山水を張り、放置します。すると数日してだんだん発酵が進み、泡立ったり独特の臭いが出てきます。
発酵させた柿果汁・果肉を圧搾して柿渋を集める
そうなったら布袋などで果肉を濾して柿渋だけを取り出します。
濾した柿渋 写真の写り加減で黄色っぽいですが本当はもっと薄い色
before
濾した若い柿渋は、一応すぐにでも使えるようですが、一般的には1年以上寝かせるようです。
after H27 H28仕込みの柿渋。 年々色が濃くなります。
柿渋を仕込む・利用編に続く。
OK
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